【物理基礎・一学期】
高校1年生の物理では、まず「物がどう動くのか」から学び始めます。
たとえば...
自転車をこぐとだんだんスピードが出るし、ボールを投げると空中を飛んで、やがて地面に落ちて止まります。
こういった「運動」のルールを見つけていくのが物理の出発点です。
最初に出てくるのは「速さ」や「加速度」という言葉です。
中学校でも「速さ」は習いましたが、高校では「速さ」だけでなく「どれくらい速さが変わるか=加速度」まで考えます。
たとえば...
自転車をこぎ始めたとき、だんだん速くなるのは加速度があるからです。逆にブレーキをかけたら、今度はだんだん遅くなりますよね。これも「負の加速度」が働いているということになります。
次に出てくるのが「自由落下」です。
何も支えずに手を離すと、ものは地面に向かってスッと落ちます。
これは重力という力がはたらいているからで、どんなものでも空気の抵抗がなければ同じように加速しながら落ちていくんです。
高校では、この自由落下のスピードの変化や、落ちる高さと時間の関係を数式で表していきます。
たとえば...
「落ちた距離は時間の2乗に比例する」という法則などです。
そうして「どのくらい速くなるか」「どのくらい遠くまで動くか」などを計算できるようになると、次は「力」について学びます。
力とは、物の運動を変える原因のことです。
押したり引いたりすることだけでなく、重力や摩擦力のように、見えないけれどちゃんとはたらいている力もあります。
たとえば...
止まっていたボールが急に転がり始めるのは、何かの力が加わったからです。
このあたりで、「ニュートンの運動の法則」が登場します。少し難しそうな名前ですが、大切なのは「物は力を受けなければ勝手に動きを変えない」という考え方です。
これを「慣性」と呼びます。
たとえば...
・自転車をこぎ終えてペダルを止めても、しばらく走り続けますよね。それは、自転車がもともとの動きを続けようとする性質=慣性を持っているからです。
・また、「力が加わると物は加速する」というのがニュートンの第2法則です。この関係は、力の大きさと物の加速の大きさがつながっている、というふうに数学で表されます。
・そして、最後の第3法則は「押せば押し返される」というようなもの。たとえば、手で壁を押すと、手にも押し返す力が感じられます。
これは、すべての力には「反対向きの同じ大きさの力」が必ず一緒に現れるという法則なのです。
こうした法則を使って、私たちは物の動きや止まり方、そしてどのような力が関係しているのかを分析できるようになります。
さらに、斜めの力や複数の力が同時にはたらく場合も扱うようになります。
高校では、これを「力の分解」といって、力をたて方向やよこ方向に分けて考える技を学びます。
たとえば...
坂道を転がるボールがどんな風に動くのかを考えるときに役立ちます。
一学期の終わりごろには、こうした物理のルールを身の回りの現象にあてはめて考える練習もします。
・なぜ滑り台でスピードが出るのか
・自転車に乗るときにどうして倒れずに進めるのか
そんなふうに、ふだんは見逃してしまうようなことも、「物理のメガネ」で見ていくのです。
これが高校1年生の一学期、物理基礎の大まかな内容です。
まだまだスタート地点ですが、「なぜ?」を数式やグラフを使って考える力が、ここで少しずつ育っていきます。
最初はむずかしく感じるかもしれませんが、日常の中にある「不思議」を見つけていく楽しさを、味わうと良いでしょう。
一学期に出てくる主な公式


